『タータンチェック〜たーたんのチェック〜』黒川洸太郎-ショート小説コンテスト24

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『タータンチェック〜たーたんのチェック〜』

「ドンキーコング」
タカシの答えは一択だった。俺の明日の予定がジャスコのゲーム売場と決まる。
「お姉ちゃんはサンタさんに何をお願いするの?」と嫁が尋ねるとシルバニアファミリーと応えている。ジャスコにあるだろうか。もしなければ、そこから隣町のトイザらスに行かなくてはならない。
「どーやってサンタさんに伝えるの?」タカシが聴くと、嫁は「じゃあ紙に書いて靴下に入れておこうか。」と提案する。タカシは素直に従っていた。

日曜日、ジャスコへ行くとドンキーコングもシルバニアファミリーも一番目に付くところにおいてあった。定番商品なんだろう。予定より早く片付いたのでラーメンを食って帰る。帰宅し嫁に物を見せると、ありがとうの言葉以前に「なんで包装してないの?」と指摘を受ける。
「あ。」と言ったきり言葉が出ず黙って100均へ向かった。

タータンチェックの包装紙がすぐに目にとまり購入する。クリスマスっぽくていいじゃないか。家に帰り、寝室に隠してあったプレゼントを慣れない手つきでラッピングしていると、急に扉が開いた。慌ててプレゼントを隠すもタカシはハッキリとタータンチェックの柄を確認した。
そして、特に何も言う事もなく扉を閉めた。若いながらに何かを察したらしい。
その夜、そっとプレゼントをタカシの枕元に置くと、常夜灯の中で目が合った気がした。

朝起きたタカシは「サンタさんありがとう。」と俺に言う。
息子の成長が嬉しかった。
誰かの『心の含み』を読み取り、感謝を告げる。
俺にもそんなことが出来るだろうか。

-黒川洸太郎−

ショート小説コンテスト

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