『カップ麺~お茶を飲みたい~』黒川洸太郎-ショート小説コンテスト26

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『カップ麺~お茶を飲みたい~』

寝れない。
何があったという訳でもない。そのまま朝の2時を迎える。
このまま映画のDVDでも観て徹夜するのも良いのだが、いかんせん明日も朝からバイトが入っている。
死んだような日々を過ごしているから寝れないのだろう。
焦燥感というやつだ。

何かしなければいけない。行動に移さなくてはいけない。そんなことは分かっている。
親や友達にも会えば説教されるので、あまり部屋から出たくない。
隣町のやよい軒で朝から晩まで定食を作って、保険も年金も払わず家族に頼りっぱなしで、まさにその日暮らしである。

こんな日々を救ってくれる人もおらず、こんな日々を認めてくれる人も勿論いない。
そんな僕を社会が評価してくれるだろうか。
自分ですら何が取り柄か分からないのに、社会人の方々にとって僕なんかが面接しに行くだけでも失礼ではないだろうか。
『都合の良い言い訳を考える選手権』があれば僕は良い線いくかもしれない。
そうやって行きついた慣れの果ての人生なんだ。

身体の中に毒を入れたくなるときがある。
だから腹が減ると親が居ないのを見計らい、カップ焼きそばを食べる。そしたらなんかの細胞が腐り果ててくれるかもしれない。
そのカップ焼きそばはいつからか味もしない。ただ腹を膨らますだけの物だ。だから何も考えずに多めに食べるとたまに、胸が詰まり苦しくなる時がある。そのとき、僕はダサいけど決まって思うんだ。『お茶を飲みたい。』って。
生きたいと願ってるんだ。

また明日なんとなく頑張ろうと思う。

-黒川洸太郎−

ショート小説コンテスト

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