『信号~たまたま青かっただけ~』黒川洸太郎-ショート小説コンテスト36

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『信号~たまたま青かっただけ~』

彼らはたまたま信号が青かっただけだ。

赤信号につかまりやすい日もあれば、事故を起こす日もある。
事故を起こすにもいろいろあって、脇見運転など自分の過失の場合もあれば、
人を助けようとしたり、庇おうとして、自分が事故に巻き込まれることもある。

はたまた、どうしようもないこともある。
前方が事故で前に進めない時、他人の過失で被害を被る時、青信号では渡れない。
それでも前に進んだ人は、ただ後方で事故が起こったからか、他人に目を向けることが無かったか、
たまたま信号が青かっただけなのだ。

ここの信号さえ青だったらと思うときがある。
そして、ここの信号が赤だったから今の立ち位置になっていると嘆くときもある。
あそこさえ無事に通過していれば、もっと自分の人生はスムーズだったんだと思う。
結局そこで渡れた人は運が良かっただけで、実力なんかじゃない。

その時の気候、その時のエンジン、その時の他人の動向や言動、その時の・・・
外部環境がたまたま良かっただけ。たまたま信号が青かったんだ。

きっとそこでその時の準備や、気持ちの持ち方、回り道の仕方、抜け道の知識など
色んな事を君に言ってくる人がいるだろうが、そいつもたまたまそうなっただけの人間だ。
たまたまの実績が後乗せサクサクの理論を形成する。

僕は急に割り込んできた車に道を譲る。
その車は黄色ぎりぎりで信号を通過し僕は赤信号で止まった。

―黒川洸太郎―

ショート小説コンテスト

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