黒川洸太郎の小説 一覧

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『カップ麺~お茶を飲みたい~』黒川洸太郎-ショート小説コンテスト26

『カップ麺~お茶を飲みたい~』黒川洸太郎-ショート小説コンテスト26

『カップ麺~お茶を飲みたい~』 寝れない。 何があったという訳でもない。そのまま朝の2時を迎える。 このまま映画のDVDでも観て徹夜するのも良いのだが、いかんせん明日も朝からバイトが入っている。 死んだような日々を過ごしているから寝れないのだろう。 焦燥感というやつだ。 何かしなければいけない。行動に移さなくてはいけない。そんなことは分かっている。 親や友達にも会えば説教されるので、あまり部屋から出たくない。 隣町のやよい軒で朝から晩まで定食を作って、保険も年金も...

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『サンタクロース~流体と個体~』黒川洸太郎-ショート小説コンテスト25

『サンタクロース~流体と個体~』黒川洸太郎-ショート小説コンテスト25

『サンタクロース~流体と個体~』 クリスマスで街が大渋滞の中、僕だけが流体だった。 SR400が放つ単気筒の音が、乾いた空気に良く響く。 止まっている車は即ち固体であり、それをすり抜けていく僕だけが生を帯びてる様だ。 「あいつ岡田先輩と付き合おうと思ってるらしいで。」 友人の言葉が僕のトリガーを引いた。居てもたってもいられず電話をかけた。 「今から話したいことが有るんだけど。クリスマスなのに忙しいかな?」言葉が浮ついていた。 「親とパーティーするだけだから大丈夫だよ...

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『タータンチェック〜たーたんのチェック〜』黒川洸太郎-ショート小説コンテスト24

『タータンチェック〜たーたんのチェック〜』黒川洸太郎-ショート小説コンテスト24

『タータンチェック〜たーたんのチェック〜』 「ドンキーコング」 タカシの答えは一択だった。俺の明日の予定がジャスコのゲーム売場と決まる。 「お姉ちゃんはサンタさんに何をお願いするの?」と嫁が尋ねるとシルバニアファミリーと応えている。ジャスコにあるだろうか。もしなければ、そこから隣町のトイザらスに行かなくてはならない。 「どーやってサンタさんに伝えるの?」タカシが聴くと、嫁は「じゃあ紙に書いて靴下に入れておこうか。」と提案する。タカシは素直に従っていた。 日曜日、ジャスコ...

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『アンパンマン〜天使と悪魔〜』黒川洸太郎-ショート小説コンテスト23

『アンパンマン〜天使と悪魔〜』黒川洸太郎-ショート小説コンテスト23

『アンパンマン〜天使と悪魔〜』 「なぁアンよ。ドキンの事どう思う?」 「どうも思わんよ。あんなもん」 そんなたわいもない話を食パンマンとしていた。時々やってきてはパン工場の屋根の上で話したりするのだが、今日の食パンマンは雰囲気が違った。 「俺らの存在意味ってなんなんだろうな?」食パンマンが意を決したかのように話した。 「急になんやねん。そらこの街の治安維持やろうが。」強気で言うと説得力が出ると思った。 「じゃあバイキンが居なくなったら、どうなるの?」本質はここだろう。...

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『奇跡~なんとなくの重なり~』黒川洸太郎-ショート小説コンテスト22

『奇跡~なんとなくの重なり~』黒川洸太郎-ショート小説コンテスト22

『奇跡~なんとなくの重なり』 疲れていて一瞬迷ったが、『やらない後悔』をしたくなかった。彼女の落とした定期入れは電車とホームの間に落ちそうになり、ギリギリのところで電車側に滑り込んだ。彼女は気付かず歩いていき、僕は扉が閉まる数秒逡巡する。 今日、渡辺が会社を辞めた。悩んでるのを知っていながら僕は結局声をかけなかった。タラレバになるが僕があの時手を差し伸べればアイツは辞めずに済んだだろう。アイツが息子の誕生を僕に自慢してきた10年前の出来事がフラッシュバックしてきた。 定...

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『鎖骨~バックスリーダーの俺~』黒川洸太郎-ショート小説コンテスト21

『鎖骨~バックスリーダーの俺~』黒川洸太郎-ショート小説コンテスト21

『鎖骨~バックスリーダーの俺~』 南中のガリガリのウイングにボールが渡ると、一気にスピードがあがった。 大きくサイドに膨らみ、スピード勝負に持ち込まれる。 「追い込め!追い込め!」スタンドオフの俺はウイングに指示をする。 こちらのウイングも足は速く、負けていない。 上手くスペースを消しながら追い込むと、相手はステップを踏み内に切り返してきた。 「センターカバーしろ!」 キレのある切り返しに完全に逆をつかれ、ウイングは振り切られるが、そのスペースをセンターが埋めた。 ...

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『地下鉄〜いたって普通の日常〜』黒川洸太郎-ショート小説コンテスト20

『地下鉄〜いたって普通の日常〜』黒川洸太郎-ショート小説コンテスト20

『地下鉄〜いたって普通の日常〜』 多くの頭がうじょうじょ。 全員がなんの疑問も持たず着ているヨレヨレの黒のスーツ。 能面のようにうつるおっさんたちの顔。 『こんな社会の一部にはなりたくないなぁ。』 大学時代に考えていたことをふと思い出した。 地下鉄の車窓にはヨレヨレの顔がはっきりと見える。 陽の当たらない場所にぴったりの設定だ。 まるで『お前これで良いのかよ』と自分が自分に投げかけてくるみたいだ。 「、、れ、、と、、、、、たよ。」 突然背中をトントンと...

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『毒〜なんとなく毒なんだな〜』黒川洸太郎-ショート小説コンテスト19

『毒〜なんとなく毒なんだな〜』黒川洸太郎-ショート小説コンテスト19

『毒〜なんとなく毒なんだな〜』 彼は自分が作った料理に満足している。 私の誕生日を祝ってる訳では無い。惚れてる女に紳士ぶる自分に酔っているだけだ。別に私じゃなくても良い。 先月偶然街で見かけたあの大人しそうな女でもいい。結局この男は誰でも良いのだ。 「ねぇ。このワイン飲もうよ。」私は袋から出したワインを彼に渡した。 彼はワインのラベルをあたかも詳しいかのように見て放った言葉は「良い色だね。」 何を言ってるんだか。 「私の産まれたころのボトルなの。思わず買ってきちゃっ...

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『靴下~見られたら死ぬ~』黒川洸太郎-ショート小説コンテスト18

『靴下~見られたら死ぬ~』黒川洸太郎-ショート小説コンテスト18

≪1時間目≫ 「こんなこと言うのもあれなんだけど、穴あいてるよ。」 隣の席の真理子が遠慮気味に言った台詞が私を強張らせた。 ゆっくりと足元に目を落とすと、かかとに10円玉サイズの穴があいていた。 朝靴下を履くときに気付かなかったのだろうか?いや、そんなはずはない。 こんな大きな穴を見逃すわけがない。 そういえば心当たりがあった。 登校の際に履いてきた私のお気に入りのニューバランスに違和感があったのだ。 少しかかとが痛いなぁと思いながら、こんな日もあるだろうと気にしてい...

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『麒麟~最強の生物~』黒川洸太郎-ショート小説コンテスト17

『麒麟~最強の生物~』黒川洸太郎-ショート小説コンテスト17

『麒麟~最強の生物~』 『基本的に人間ってのはさ、無敵になりたいんだと思う。 マリオで言うとスターを纏っている時間。それが永遠に続くと余裕で全クリしちゃうんだ。 くだらない上司も、生意気な女もさ、無敵の俺には勝てないのさ。 あーこの人には絶対勝てないなぁって相手も思ってるしさ。 ノンストレスだよ。ノンストレス。無敵。ノンストレスさ。』 電車からの車窓を眺めながらそんな事を考え、途中から詩的だなぁと思ったので、少しメロディをつけたりした。 仕事の人間関係に苦しみ、明日...

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