緑川凛太郎の小説 一覧

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『信号~点滅~』緑川凛太郎-ショート小説コンテスト36

『信号~点滅~』緑川凛太郎-ショート小説コンテスト36

『信号~点滅~』 「かーわーはーらーさーーーーーん」  俺は先輩の川原さんに声をかける。 「きーいーてーまーすーーーー?」 「煩いですよ、佐野さん」 「川原さんって、童貞かって訊いてるのに答えないんだもん」 「何で答えなきゃいけないの」 「えー、じゃあ。セッ*スした!?」 「答えません」 「あー! してないんだ! してないんですね!! ハッハッハッハッハッ」 「うるせえって、あんた!!」  川原さんが怒ったところで、信号が青になった。  俺は隣でイライラしてい...

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『運動会~社内運動会(笑)~』緑川凛太郎-ショート小説コンテスト35

『運動会~社内運動会(笑)~』緑川凛太郎-ショート小説コンテスト35

『運動会~社内運動会(笑)~』  俺の友人である左坤(さこん)くんは、足が速い。  いや、俺が遅いだけかもしれないけど。  彼は、いつも動きがゆっくりで、足も遅そうなのに。  走るとなると、ものすごく速い。  先日、俺の会社の社長が突如「運動会しよう」て言い、俺は全力で嫌がったが。やることになった。  あれは酷いものだった。  大体平均年齢が三十という野郎の集団が、運動会って可笑しいだろ。  なぜ、誰も突っ込みをしない。  と、思っている間に運動会は始まった。 ...

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『食堂~Aランチ~』緑川凛太郎-ショート小説コンテスト34

『食堂~Aランチ~』緑川凛太郎-ショート小説コンテスト34

『食堂~Aランチ~』  最悪! 弁当を忘れた!  俺は頭を抱え、所持金を確認する。  持っているのは、三千円。  帰りに趣味で集めている漫画の新刊と、小説の新刊を買うために持ってきた。 ――漫画は予約しているから、明日で良いだろう。  だが、問題は小説。  なかなか続刊が出ず、俺はかなり待っていた。 「小説は、通常と限定。会わして、二千五百円。だから、五百円以内の物を買おう」  俺はそう言って、初めて学食に行った。 ∬  この学校に学...

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『エスパー~マジックパワー~』緑川凛太郎-ショート小説コンテスト33

『エスパー~マジックパワー~』緑川凛太郎-ショート小説コンテスト33

『エスパー~マジックパワー~』 引馬(ひくま)さんはすごい人だ。  精神科医というだけで、まずすごいのだが。  それだけではなく、学生時代はプロレスをしていたし。  少し前まで、芸能界にいた。  他人に優しくて、自分には厳しい。  泣いている子供がいたら、涙を拭いて。  どこからともなく、あめ玉を出してあげる。 「引馬さんって、本当はなんの人なの?」  僕は気になって、引馬さんに訊く。 「何も話したりしていないのに、僕の気持ちとかわかるし」 「ん...

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『森~秘密の友達~』緑川凛太郎郎-ショート小説コンテスト32

『森~秘密の友達~』緑川凛太郎郎-ショート小説コンテスト32

『森~秘密の友達~』 「母様、それでは行ってきますね!」  息子の文人(あやと)は、妻にそう言って俺の手を引く。 「父様! 早く行かないと、みんな、どこかに行ってしまいます!!」 「はいはい」  文人に引かれて、俺は家の裏にある森の方へ歩いて行った。  俺の住む町は、田舎である。  海と山と森がある。  山と森は、似たようなものだがな。  まあ、そんなことは置いておいてだ。  文人は、俺と妻の間のたった一人の子どもだ。  髪はサラサラして...

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『床屋〜截断〜』緑川凛太郎-ショート小説コンテスト31

『床屋〜截断〜』緑川凛太郎-ショート小説コンテスト31

『床屋〜截断〜』  髪は女の命と云う。  私は男だから、それはよく知らないけれど、女であるシャルがそう言うのできっとそうなのだろう。  なら、女は髪を切ったら死ぬのか、と訊いたらシャルは不思議そうに私を見る。 「何を言っているじゃん? 心臓とか止まったら、死ぬに決まっているじゃん。髪を切ったくらいで死にはしないじゃん?」 「そうですね。変なことを聞いてしまいました」  ところで、と私はシャルの髪を指で鋤きながら言う。 「おチビちゃん、そろそろ髪を切ります...

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『ノート〜愛情耽溺〜』緑川凛太郎-ショート小説コンテスト30

『ノート〜愛情耽溺〜』緑川凛太郎-ショート小説コンテスト30

『ノート〜愛情耽溺〜』 名前 佐々塚優(ささづかゆう) 年齢 24 性別 男 職業 教師 誕生日 12/5 十二星座 射手座 十三星座 蛇使い座 血液型 AB型Rh- 身長 184.5㎝ 体重 74㎏ 弱視で眼鏡とコンタクトを両用している 味覚障害で普通の食べ物が食べられない 無痛無汗症 利き手 左 利き目 左 利き脚 右 運動は左、だけど剣道や弓道など武道は右 習字は右 優しい声で、人の隙に入る 隙に入られたら、もう終わり 恋人 有り 童...

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『ゴミ箱〜言葉のゴミ箱〜』緑川凛太郎-ショート小説コンテスト29

『ゴミ箱〜言葉のゴミ箱〜』緑川凛太郎-ショート小説コンテスト29

『ゴミ箱〜言葉のゴミ箱〜』  僕の家には、たくさんのゴミ箱がある。  その一つ一つが、なんのためにあるのか、なんて。  僕は知らない。  満杯になった紅い、赤いゴミ箱を、僕は外に放る。  満杯になってしまっては、もう価値がないから。  そう言うと、奈穂は笑って、僕に言う。 「それはとても良いと思うよ。でも、きっと警察とかに怒られちゃうね」 「だったら、警察ごと捨てよう。僕には不必要なものだから」  ゴミ箱の中身は、何もない。  当たり前だ。...

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『電池~乾電池~』緑川凛太郎-ショート小説コンテスト28

『電池~乾電池~』緑川凛太郎-ショート小説コンテスト28

『電池~乾電池~』  命を電池に喩えた詩があった。  一人の少女が「命」を題に、筆を執ったのだ。  それを読んだときは、俺はもう普通に成人していた。  だから、だと思う。  とてつもなく心に響いて、いまだに忘れられなかったりする。  と、いう話を以前、同僚である神呪(かみの)さんに話した。  すると、神呪さんは「そう?」と不思議そうな顔をした。  それが、俺には不思議で、なぜか、聞いた。  で、その答えが「わからないから」である。  彼は「いや」と...

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『初雪〜雪路〜』緑川凛太郎-ショート小説コンテスト27

『初雪〜雪路〜』緑川凛太郎-ショート小説コンテスト27

『初雪〜雪路〜』  初雪は、例年よりも少し遅くて、僕は少し驚いた。 ――降るなんて、知らなかった。  今年は暖冬だと決めつけてしまい、そんなに冬の支度はしていなかった。コートも少し薄手のもので、手袋もしていない。  これだと、さすがに寒い。  そう思っていると、隣にいる少し背の低い彼女が「ねえ」と僕を見上げる。 「奈穂(なほ)。初雪だね」 「そうだね」 「……初デートで初雪なんて、なんだか、運命感じる」 「そうだね」  そんなこ...

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