緑川凛太郎の小説 一覧

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『電池~乾電池~』緑川凛太郎-ショート小説コンテスト28

『電池~乾電池~』緑川凛太郎-ショート小説コンテスト28

『電池~乾電池~』  命を電池に喩えた詩があった。  一人の少女が「命」を題に、筆を執ったのだ。  それを読んだときは、俺はもう普通に成人していた。  だから、だと思う。  とてつもなく心に響いて、いまだに忘れられなかったりする。  と、いう話を以前、同僚である神呪(かみの)さんに話した。  すると、神呪さんは「そう?」と不思議そうな顔をした。  それが、俺には不思議で、なぜか、聞いた。  で、その答えが「わからないから」である。  彼は「いや」と...

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『初雪〜雪路〜』緑川凛太郎-ショート小説コンテスト27

『初雪〜雪路〜』緑川凛太郎-ショート小説コンテスト27

『初雪〜雪路〜』  初雪は、例年よりも少し遅くて、僕は少し驚いた。 ――降るなんて、知らなかった。  今年は暖冬だと決めつけてしまい、そんなに冬の支度はしていなかった。コートも少し薄手のもので、手袋もしていない。  これだと、さすがに寒い。  そう思っていると、隣にいる少し背の低い彼女が「ねえ」と僕を見上げる。 「奈穂(なほ)。初雪だね」 「そうだね」 「……初デートで初雪なんて、なんだか、運命感じる」 「そうだね」  そんなこ...

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『カップ麺〜底にある〜』緑川凛太郎-ショート小説コンテスト26

『カップ麺〜底にある〜』緑川凛太郎-ショート小説コンテスト26

『カップ麺〜底にある〜』  散乱した空いたカップ麺。  賞味期限が四年前のもの。  これは、もう片付けられないとかいう話ではない。 「よーしーかーずーくーんー?」  と、僕は旦那の由一(よしかず)を睨み付ける。 「君、なんで部屋が汚いの? てか、このカップ麺の量何? たしかに、僕は車イスだから、調理場には立てないよ? けどね、料理しているじゃん」 「えっと~。これは、そのですね。理緒(りお)くん。アートだよ、アート」 「へえ? この! ゴミ...

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『サンタクロース~夢運び~』緑川凛太郎-ショート小説コンテスト25

『サンタクロース~夢運び~』緑川凛太郎-ショート小説コンテスト25

『サンタクロース~夢運び~』  小さな頃――幼稚園児くらいの頃に、一度。  母に怒られたことがある。  生まれて初めて、怒られた。  もう、俺は三十を少し過ぎているというのに。  いまだに、それだけは覚えている。 ――サンタクロースは、夢を運ぶ仕事なんだよ―― ――それをバカにするなんて―― ――そんな最低な子どもに育てた覚えはない―― ――出ていけ。二度と帰ってくるな――  そう言われて、家の外に出された。  当時は、訳がわからなく...

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『タータンチェック〜チェックな君〜』緑川凛太郎-ショート小説コンテスト24

『タータンチェック〜チェックな君〜』緑川凛太郎-ショート小説コンテスト24

『タータンチェック〜チェックな君〜』 「あり得ん。何ゆえ、全身チェックなんだ」  俺は親友の私服を見て、親友に訊く。 「お前は、あれか? チェッカーズ目指しちょっのか」 「目指してねえ。あいつらが、俺を目指しているんだ」 「やぞろし。殺すぞ」  そう言って、俺は親友を睨む。 ――本当に、バカなのかな。こいつ。  てか、あまりにもビックリして方言出てしまったではないか。  ふざけるな、本当に。 「ったく、俺が服選んでやるから、付いてこ...

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『アンパンマン~英雄~』緑川凛太郎-ショート小説コンテスト23

『アンパンマン~英雄~』緑川凛太郎-ショート小説コンテスト23

『アンパンマン~英雄~』  生まれつきの障害で、俺は周りにいじめられていた。  たしかに、障害はある。  しかし、これでお前らに迷惑をかけたか? と、思う。  かけた覚えは、まったくないから。 「いじょーしゃ!! いじょーしゃ!!」  と、クラスでいじめっ子である男子が俺を指してケタケタと笑う。  それが気持ち悪くて、毎回トイレで吐き出している。 ――誰か、助けてくれないかな。  この苦しくて、つらい状況。  誰か、助けてくれ。  俺が何をし...

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