2017年12月01日 一覧

『暖炉~思ひ出~』緑川凛太郎-ショート小説コンテスト50

『暖炉~思ひ出~』緑川凛太郎-ショート小説コンテスト50

『暖炉~思ひ出~』  僕の母方の祖父母の家には暖炉があった。  その前には、揺り椅子があり、僕はよくそこで寝ていた。  祖父はそんな僕に優しく布団を被せ、祖母は燃えないように暖炉から揺り椅子を少し離した。  目を覚ますと、いつも暖炉の火は消えており、僕が申し訳なさそうにすると、祖父母は笑って「構わんよ」と言った。  少ししてから、父が「お義父さん、お義母さん」と薪を持ってきて、暖炉の中に放り、火をつける。 「お、優(ゆう)。目を覚ましたのか」 「おはよ、父ちゃん」 「...

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