声音書房の親父と嫁は子育て中
息子と娘とラジオと本と株が好きな平凡サラリーマンブログ
2015/7/4 ブックレビュー
この一冊は秀逸だと思う。
今までの経緯も大事だが、この巻だけを一冊読んでも十分響く。
『ふりかえったとき、あの日から全て変わったと思えるそんな日がある。』
『強くなりたい』
誰しもが持つ負の感情に寄り添い、一歩足を踏み出す動機付けをしてくれる。
日陰のヒール白鳥の生き様、負け様。心を打つ漫画は数知れず。この一冊をその棚に入れる。
クソ野郎がここにもいます。
親父
もうこれでこのシリーズは終わりにしよう。 「人間は洞窟の中の囚人」哲学の破壊者のプラトンの話。 アカデメイア(世界初の大学)の創設者である彼の生い立ちは、なかなか面白い。 プラトンは有名なレスラーだった。 「プラトン」という言葉は「幅広い」という意味の今で言うジャイアントみたいなリングネーム。 ただオリンピックで金メダルを穫れなかったので哲学者へ移行。ソクラテスの弟子になる。 プラトンの哲学とはこの本を読む限りの僕の解釈では、 「かたち」と「現実の世界」はつなが...
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作中名言 「自分には何かが足りないという強迫観念を抱えながら、自分を待っててくれるはずの女性の存在を信じる。これが男のプライドの根幹にある。」 「【世間】は【個人】の成立にとって不可欠なもの。【世間】という異物の排除に努めようとするところに【個人】の誕生と成長がある。 【世間】はあるとき、ある状況では、凝集集団から【個人】を誕生させる新鮮な空気となり、別なとき、別な状況では【個人】を攻撃する悪意の塊と化す。つまり、【私】の位置と必要が【世間】の特徴を決めるわけで、【世間】とは【...
イオンの中にある丸亀製麺はいつも行列だ。 安いし早いし美味い。この3拍子があるからだろう。 写真は新メニューの牛好きのかけうどん。温かいうどんが食える時期になりました。 少しだしが甘過ぎるかなぁ。 あと作るのに少し時間がかかるらしく、後で運ばれてきた。 クーポン等いろいろなサービスをしていて一部の消費者は喜んでいるだろうが、 出るのが遅くなったり、客をさばくのが遅くなると本末転倒。 もともと安いので販促に使う金をCMに回したりした方が良い。 トリドール頑張って...
こんなおもんない小説は久しぶりだったのでガッカリだ。☆1 関西出身の男性が、ライトノベルの評論を書いた補聴器をつけた女性とチャットし、恋に落ちていく話。 まず関西弁が鬱陶しく、読んでいて関西人はこんなんじゃないし、関西弁も読んでて違和感が凄い。 そしてチャットの内容が気色悪い。こんな長文を送る奴はろくな奴じゃない。男女共にだ。 そして、特に山もなくハッピーエンド。時間がもったいなかった。 ジャニーズの玉森くんと西内まりやが実写化するらしいが、まず玉森くんはあんなコテコテの関西弁を使うの...
「何でも機械化し電子化できるという表面的な見方に対して、人間が大切で譲れないものは何かと考え、未来にどのように向かうべきか決断することが、あらゆる方面で問われている。 そういう過渡期を我々が賢く乗り切るためには、人間はどういう生き物であって、どこが愚かでどこがすばらしいのかということに我々自身が気づかなくてはならない。 そうすれば、人間は人工物に振り回されることなく、古きよきものを大切にしながら新しいものを創り続けることができるに違いない」 このフレーズに全てが集約されている本...
【大袈裟な言葉や概念を持ち出すのは、私が退屈だからだ。】 主人公「理帆子」のキャラクターが自分と重なる部分が多すぎて、描写1つ1つにドキドキさせられた。 また、人を馬鹿にし過ぎて、いつも所在無さげな主人公と共感している読者を、さらに著者が馬鹿にしているような、不思議な感覚に陥れられた。 お前だけがそんな考えじゃない。なにを読書して特別ぶってんだというメッセージがひしひしと感じた。 物語の構成はさすが辻村さんで、心情の細かな描写から、伏線の回収の仕方まで見事で、うま...
限りなく透明に近いブルー (講談社文庫) 薬物、暴力、セックスのナルシスト伝。 村上龍の伝記なのか、憧れなのか、妄想なのか。 このタイトルにもなっている世界を表す「限りなく透明に近いブルー」という表現が秀逸で、文体も奇麗で歪な世界観に引込まれるのも確かだが、小説として何が言いたいのかは不明。 何回も読んだら納得するような小説は自分的には好きじゃない。ただ記憶には残らないが、印象には残る小説。
大崎善生を読むと小説の醍醐味は中身の内容だけではないことに気づかされる。 このロックンロールというなんの中身の無い小説が面白く感じるのは、 1行1行の文章がとても緻密で、計算されていて、繊細で、優しくて、突き刺さるような言葉の集合体だから。 この小説の中でも語られていたが、 「なんでもいいからひとつのことを、正確で美しい、ということはつまり適切な言葉を使って表現する。その枝葉の積み重ねの先にある樹が小説なんだ。」「犬の交尾を正確に描いていても泣くね。」 とある。1つ1つ...
【欲しいものが分かっていない奴は、欲しいものを手に入れることは出来ないだろう?】 コインロッカーで目覚めた2人 全てを無にしようとするキクと、無にしたくないから輝きと繋がりを求めるが、結局無になろうとするハシ。 最後のシーン。 ダチュラを持ち帰り、日焼けした皮膚で白のスーツとワンピースできめたキクとアネモネが、オフロードバイクをフルスロットルで牛乳まみれのアスファルトを、全てを壊すものを手にしながら疾走していくシーンが、無茶苦茶にかっこよかった。 あれほどイメージが...
『形而上学』目に見えないものを定義づける 『刑而下学』目に見えるものを定義づける 哲学者はみんなボンボンの金持ちが暇やから無駄な思想を巡らし、理屈をコネコネしてるのかと思いきや、カントは違った。 とても貧しい家の出身で、ニーチェやデカルトよりも分かりにくく、数学、物理、自然学、形而上学を勉強に勉強を重ねた上で、哲学に望んでいる。 だから、数学的知見や、自然学的知見などに分けて説明するので、文章がながったらしい。 厳格な敬虔主義の母を持つカントは、学校でも宗教を主に教...
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