黒川洸太郎の小説 一覧

『おなら〜プー太郎〜』黒川洸太郎−ショート小説コンテスト③

『おなら〜プー太郎〜』黒川洸太郎−ショート小説コンテスト③

『おなら〜プー太郎〜』 あいつは『おならプー太郎』。クラスでそう呼ばれてる。クラスが変わり1日目に英語の授業中で、とんでもなく臭い屁をこいてから、そう呼ばれている。なにもこいつはおならだけではなく、人前で鼻クソはほじるし、鼻毛は伸ばしたままだ。女子からは不潔がられ、男子はカンチョーしたり消しゴムを投げたりしてイジっていた。 そんな時こいつはヘラヘラ笑っている。なのでイジリがイジメに変わるまでの時間はかからなかった。背中に突然跳び蹴りをされたり、腕にマジックで落書きされたり、ロ...

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『札束〜刺激との代償〜』黒川洸太郎−ショート小説コンテスト②−

『札束〜刺激との代償〜』黒川洸太郎−ショート小説コンテスト②−

『札束〜刺激との代償〜』 夏の夜はブルーハーツを唄いたくなる。そんなどうでもいい話を僕はしているが、幸雄はいつも通り聞いてるのか聞いてないのか分からない表情だった。長い夜の長い一本道の下り坂をゆっくり歩いていた。 幸雄が満を持して言った言葉から全ては始まった。 「あっちゃいけない金ってのが世の中にはあると思うか?」 昔から良くない話をするときは省略して話す癖がある。幸雄とは中学からの親友だ。 「なにかしらあるんじゃねぇの。昔どっかの竹やぶで一億円見つかったこともあっただ...

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『白のセーター』黒川洸太郎〜ショート小説コンテスト①〜

『白のセーター』黒川洸太郎〜ショート小説コンテスト①〜

【白のセーター】 彼女はベージュのセーターを着ていた。僕は何も尋ねない。 僕は白のセーターを着ている。数日前に彼女と約束したんだ。 「白のセーターで合わせよう。」僕が言ったサブい提案に彼女はノリノリだった。 少しくすんだ彼女のベージュのセーターはとても大人っぽく、少し汚れたこの世界にうまく馴染んでいた。 その点、僕の白いセーターはなんだか世間知らずだ。急に周りの目線が気になりはじめた。グレーな色とギーギーと雑音が混じる空間に、僕だけが異彩を放つ。 ヒル...

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