2018年01月24日 一覧

『みかん~甘くて酸っぱい~』緑川凛太郎-ショート小説コンテスト53

『みかん~甘くて酸っぱい~』緑川凛太郎-ショート小説コンテスト53

『みかん~甘くて酸っぱい~』  愁哉(しゅうや)は、この時期になると炬燵(こたつ)に入り、蜜柑(みかん)を食べる。相変わらず裸族だから、全裸で、だけど。  そんな愁哉を僕は見ながら、隙を見て蜜柑をいただく。  愁哉はいつも蜜柑の皮を剥く前、蜜柑を揉んでいる。そして、白い筋のようなものを綺麗に取り、一粒ずつ美味しそうに食べる。 「その白いのは、美味しくないの?」  愁哉の剥いた蜜柑を食べながら訊くと、愁哉は「食っていやがる」とため息を吐き、僕を見る。 「その白いのは、何とな...

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