2018年01月31日 一覧

『電柱~のろい~』緑川凛太郎-ショート小説コンテスト54

『電柱~のろい~』緑川凛太郎-ショート小説コンテスト54

『電柱~のろい~』 「ひとーつ、ふたーつ、みーっつ、よーっつ」  弟の美鶴(みつる)は、僕と手を繋ぎながら一本ずつ電柱を数える。  僕はそれをうるさいな、と思いながらも一応は聞いてあげている。  美鶴は十まで数えたあと、数えなくなる。  わざとなのか、数えられないのか。  僕にはわからない。  気にはなっているのだ。  毎日毎日、家から学校や病院、スーパーなどまでの間の電柱を数えていて。  いつも十から先は数えなくて。 「なあ、美鶴」  僕は美鶴に訊く。 「何...

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